うみゆり日記(新)

錦見映理子の日記です

欅坂46

時間的にも精神的にも余裕がなく、今あまりちゃんとしたことが書けないのですが、少しだけ。

昨年末、BRODY2月号のインタビュー記事を修正するために(実は結局ほとんど自分で書いた文章を使っていただいた)、主に歌詞の言葉を通してさまざま考えたのですが、「僕」の現在が思っていたより厳しくて進む先がなかなか見えず、もしかしてこの先はないかもしれないと考えるに至ったのですが、それは困るからなんとかネガティブなイメージにならないように必死で記事を書きました。

そんなわけで、てちの脱退も、欅坂46の改名も、もちろんびっくりはしたけれど、どこかでやはりと納得してしまうようなところがあり、比較的冷静かつ半ば安堵したような反応になりました。

これ以上はみんながつらくなりすぎるような気がしていた。

とはいえ、好きだったグループを同じように見ることができなくなることにはさびしい気持ちももちろんあり、非常に複雑な、さまざまに揺れる感情があります。でもそれも詳しくはここには書かないでおきます。

先日の配信ライブは、アイドルグループというより、ロックバンドの解散ライブを見たような気持ちになりました。鮮烈だった。

下記は、先日のライブ後に、ファンクラブのプレゼント応募フォームの小さいメッセージ欄に、携帯から送った文章のコピペです。

これだけ、ここに置いておきます。

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今日のライブで見た、全員の渾身のパフォーマンスを忘れないと思います。

「ガラスを割れ!」を含めたセンター曲での小林由依さんは今までで一番強くかっこよく、映画「マッドマックスフューリーロード」のフュリオサ大隊長を見た時のような気分になりました。小池美波さんも可愛さと美しさに加えて小悪魔的な魅力を放つ複雑な主人公をアンビバレントというテーマに沿って見せてくれてびっくりしました。森田ひかるさんの、孤独が垣間見える横顔の美しさ。山崎天さんのどの瞬間も絵になるたたずまいと不敵な表情。踊っているときの斎藤冬優花さんの全身と目の、鋭く強い美しさ。MC中の菅井友香さんの姿も声も表情も、高貴でした。菅井さんが考え抜いて自分の言葉で話してくれた6分間。それを受け止めていた一人一人の顔。これだけのステージを作り上げたチーム欅坂46を目撃できてよかった。

きっと新しいグループはどんな道でも切り開いていける。どうかみんな、自らの意思でそれぞれの道を選びとって歩いてほしい、と願わずにいられません。今まで本当に素晴らしいパフォーマンスをありがとうございました。これからも応援しています。