うみゆり日記(新)

錦見映理子の日記です

読書

文学の世界

年がかわって初めての更新。今年も宜しくお願いしますというご挨拶から。 年末からずっと、てちのテレビや雑誌での露出が毎日のようにあり、姿をほとんど見られない日々が常態だったようなこれまでとの変化に、びっくりしている。感情が忙しいです。まもなく…

今年読んだ本のこと少し

2020年に読んだ本のことを書き忘れていたので、メモ的に。 春に、江國香織『去年の雪』とチョン・セラン『フィフティ・ピープル』を読んだことが一番印象的だった。 この2冊を読んだことで、嵌まり込んでいた場所から脱出したような気がしたから。 大量の人…

夏の夢

Kindleに落とした『小さな天体ー全サバティカル日記』を読んでから寝たせいだろうと思うが、加藤典洋さんが夢に出てきた。いろいお話できて嬉しかった。でもなぜか、話しながらもこの人には本当にはもう会えないのだとわかっている感じもあって、現実が半ば…

予約待ち

この半年に読んだ中で、特に気に入った本。『フィフィティ・ピープル』と『去年の雪』。どちらも、一冊に収まっているとは思えないほど多数の人が出てくる小説。後者は100人入っているとか。すごいな。 この二冊は偶然ほぼ同時期に読んだのだが、それは個人…

百合子と芳子

ちびまる子ちゃんじゃない?と気づいてしまった。この髪型。 昨日はばっさり切ってすっきり!よかった!と思っていたけど、今朝よくよく見てみると、完全にまる子ちゃんです。ちょっと切りすぎたかな。 * 起きたら首が痛くてつらい。 午後ヨガでほぐしたけ…

エルモ

劇中劇というのも好きなんだよね(といきなり)。「フランス軍中尉の女」とか。この映画も配信がないようだ。これは脚本をハロルド・ピンターが書いているのである! 昨日に引き続き『女同士の絆』を読んでいるが、劇中劇について書かれている部分もあり。自…

物語の形式

語りの形式には思想が当然反映されるし、主人公らしき人が複数いるような群像劇を書くことには批評があるんだよね、などと思いながら、このところ毎日少しずつ『女同士の絆』(平林美都子編著、彩流社)を読んでいる。面白い。 「『カラー・パープル』同様、…