うみゆり日記(新)

錦見映理子の日記です

『恋愛の発酵と腐敗について』先行配信リリース

久しぶりにブログを書いているのは、お知らせがあるためです。

昨年書いた小説が、一年がかりでやっと世に出ることになりました。しかも、思いがけない形で。

先行配信リリースです!!

AppleBooks限定で、先行配信をしていただけることになりました!

10月1日に「上」、続いて2週間おきに「中」、「下」と三回に分けてリリースされます。しかも、初回は無料です!途中までですが、タダで読めます!じゃんじゃん落としていただきたいです。

AppleBooksはiPhoneiPadMacなどには最初から入っていますが、アプリはこちらからどうぞ→ 「Apple Books」をApp Storeで

(追記・残念ながら、Androidだとアプリ対象外らしいです)

ブックストアの「限定先行配信」のボタンを押すと、『恋愛の発酵と腐敗について』という本がすぐ見つかるはずです。

アプリが入っている方のリンクはこちら

では、とりあえず落としてきてください!続きはその後で!

デジタル版の表紙、ご覧になりました?

めちゃくちゃすてきですよね?
装幀は名久井直子さん、装画は箕輪麻紀子さんです。

表紙にいる女性は、主人公の万里絵です。彼女はある事情から会社員を辞めて、夢だった喫茶店を開きます。
しかしそこへ、変な客がやってきて、サンドイッチを注文。食べるなり、くそまずい、と吐き捨てて、出ていってしまうのです。
その男(パン屋さん)を中心に、常連客のスーパーのレジパート早苗さんと、男と深い関わりのあるスナックのママ伊都子さん、万里絵を好きになってほぼ毎日店にやってくる向かいの酒屋の三上さん、などなど商店街の面々が好きになったりなられたり、逃げたり逃げられたりのサバイバルを繰り広げる恋愛ストーリー、と思いきや、話はなんだかとんでもない方向に……

というようなお話です。おいしそうな食べ物もいろいろ出てきます。

前作『リトルガールズ』も恋愛小説を書いてみるつもりが全然違う話になりましたが、こちらも結局恋愛小説なのか何なのか自分ではよくわかりません。

どうかお読みいただいて、これが何なのか感想をお寄せいただいたり、SNSでつぶやいたり、お友達にすすめたり、していただければ本当にありがたいです。

年内は紙の本のためのプロモーション期間なのですが、まだその後の予定はわかりません。

なので、反応が全然なかったり、ダウンロードされなかったりしたら、紙の本が出ないのかもしれない、と作者としては今とても不安なのです(こわくて今後の詳しいことを聞いていない)。

無料で落とすだけで応援できますので、どうか宜しくお願いします!!

書き上げてからこうしてリリースされるまでに一年近くかかったのは、コロナウイルスの影響がありました。まだ新人で知名度の低い私は、できるだけ多くの書店にたくさん置いていただいて人目に触れる機会を増やし、本を手にしていただくことが一番大事なわけですが、それがいつになれば期待できるかわからない状況が続きました。
正直、昨年末に書き上がった時、やっとできてうれしいという気持ちと共に、一抹の不安が過ぎりました。これ、最悪のタイミングで出来たんじゃないだろうか。

昨年の4月頃に、著名な小説家の方がYouTubeで、今年はもう本を出してもらえないかもしれない、こんな状況になったので制限があって、みたいなことを話しているのを見てもいました。この方が出してもらえないってことは、私なんか、百パー無理なんじゃね?

しかしとりあえず、書くしかありません。

そうして昨年秋頃に書き終えたものを、以前お声がけいただいた小学館の編集者Hさんに読んでいただきました。すぐに、すごく面白い!という嬉しい反応がありました。

ところがやはり、タイミングが最悪なので少し待ちましょうということに。そして待っても待っても、ますます状況は悪化する一方。

しかし絶望的な状況のなか、事が動きました。版元の皆様のご尽力で、配信によるプロモーションを開始していただける運びとなったのです。

こういうプロモーションに憧れていたので、審査が通ったときはとても嬉しかったです。けっこう厳しいから通るかわからない、と言われていたので、半ば諦めていました。

本当に嬉しいです。

すぐ読まなくていいから無料のうちにとりあえず落としといてよ、と誰にでも気軽に言えるのも嬉しいです。(まあ読んでほしいけど(;^^)ヘ..

無料で落とせる期間は三ヶ月くらいらしいので、今のうちに入手してください。そして読んで、もし続きが気になったら中と下も買ってみてください。合計しても紙の本の半額くらいで買えますので。

宜しくお願い致します。